会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。の書評

昨今の副業・起業ブームで、

まるで会社員でいることは時代遅れのように感じてしまいます。

 

タイトルから「会社員はダメだ!さっさとやめよう!」という本を想像していました。

 

しかしこの本は、

楽しく働けない会社の仕組みを深掘りした後、

それでも楽しく会社で働く方法を提示しています。

 

安易に退職や起業を勧めていないところが個人的に好印象でした

 

著者はサイボウズの代表取締役社長、青野慶久さんです。

 

『会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。』の概要と

心に残ったポイントを紹介します。

 

『会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。』の概要

この本の流れは次の通りです。

なぜカイシャは僕たちを不幸にするのか

こうすればカイシャで楽しく働ける

楽しく働けないカイシャは淘汰される

サイボウズでの実験

未来のカイシャはどうなる?

この本では”会社”をあえて”カイシャ”と表記しています。

今までの先入観を捨てるためにいつもと違う呼び方をするという意図だそうです。

 

今のカイシャの問題点・不幸にしている理由を解説し、

どうすればカイシャの犠牲にならずに楽しくなるかを提案。

 

これからのカイシャの未来へと話はつながっていきます。

 

前半は「会社員は最悪だ~」と思うようなグサリとくる内容です。

 

経営者の言葉は重みがありますね。

 

 

後半は、自分にどんなスキルがあるか、これからどんな個性を作っていこうか

ワクワクさせてくれます。

 

「とにかく今のままではダメだ!終わりだ!」と悲観的で煽る本が多い中、

どうすれば楽しく働けるかがイメージできました。

 

タイトルとは裏腹に、

読後はこれから何をしようか、何をやりたいかと前を向ける本です。

 

次に、心に残ったポイントを3つ紹介します。

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①主体性がなければ生き残れない

情報を発信することは、共感する人を呼んでくるための基本戦略です。p.125

 

インターネットが普及した今、

発信する人/しない人で繋がる世界の広さが圧倒的に違います。

 

楽しく働くためには、誰かが楽しいものが提供されるのを待っていてはダメで、

自分で行動して積極的に探しに行く・見つかりに行く主体性が必要です。

②スキルの掛け算でユニークな個性を作る

これからの時代は、自分という「製品」がコモディティ化の波に飲み込まれないよう、個性を磨いていく必要があります。p.129

 

今までは個性がなくてもカイシャで働くことができました。

むしろ個性がないほうが会社でうまくやれる人が多かったかもしれません。

 

これからは何者でもない自分、みんなと同じ自分では提供できる価値がない。

自分を魅力的な商品にする個性が必要です。

 

そう言われても、個性なんてないよな。。

と思ったそこのあなた!

 

突飛な個性でなくて良いのです。

 

スキルを掛け算すれば組み合わせがどんどん増えていく。

 

1つ1つのスキルはプロ級でなくても、掛け算でユニークさがあれば良いのです。

 

【個性を見つける方法:スキルの掛け算】

 

・1つ目のスキル:

今まで勉強してきたこと、経験してきたこと、やりたいこと、好きなこと

 

・2つ目のスキル:

1つ目のスキルと離れた分野でやりたいこと、好きなこと(意外性)

 

ニーズを意識すると、常識に捕らわれて意外性のある組み合わせになりにくい。

 

ニーズは予測できないから、やりたいことから選べば良いのだそうです。

 

サイボウズの代表取締役社長でも予測が難しいなら、

一般人にはもう分かりません。

 

無理してニーズがありそうなことをやるより、

自分が本当にやりたいこと、やってて楽しいことをやりましょう。

 

スキルを組み合わせて社会にどんな価値が提供できるか

一人一人が真剣に考えたら”社会の幸福の総量”はきっと増えるでしょうね

③人工知能にないものは自分の心の声

私たち人間は、人工知能が思いつかないような、新しい「やりたい」ことを見つけ出す必要があるのです。

自分の心の欲求に従って、やりたいことに邁進できる人が必要なのです。p.215

 

人工知能はどんどんわたしたちの仕事を奪っていくでしょう。

 

人工知能に仕事を奪われると悲観的に考えることもできますが、

人工知能がやりたくないことをやってくれるとも言えます。

 

その分、やりたいことに集中できるのですから、

良い時代になったのかもしれません。

 

人工知能の発達が脅威になるかチャンスになるかは、

自分の受け取り方次第です。

まとめ:変わろう、動こう!

著者の青野さんは、本の冒頭でもあとがきでも、

『変わろう、動こう』と呼び掛けています。

 

どうせ何も変わらないと思えばそれまでです。

わたしでも何か変われるかも?と希望を与えてくれる本でした。